マダニ媒介の感染症「SFTS」、患者数が過去最多ペース——訪問先の草むらは今日から要注意?
マダニ媒介感染症SFTSの患者数が過去最多ペースで増えていることが看護に与える影響は、訪問看護・在宅ケアの問診に「最近の屋外活動歴」を加える必要性が高まることです。
ニュースの要約
マダニが媒介する感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」について、2026年の全国の患者報告数がこれまでに83人となり、過去最多だった昨年を上回るペースで増えている。専門家は野外活動時の対策徹底を呼びかけている。
現場に影響するルート
- Step 1 マダニ媒介感染症SFTSの患者数が今年83人と、過去最多だった昨年を上回るペースで報告されている(2026年7月時点)
- Step 2 夏場はマダニ・蚊の活動が最も活発になる時期で、公園や住宅街の草むらなど身近な場所でも感染リスクが生じる
- Step 3 在宅療養者や高齢者は庭仕事・散歩などで屋外の草むらに触れる機会が多く、気づかないうちに咬まれるケースが増える
- Final Step 訪問看護師が発熱や倦怠感を訴える利用者を診るとき、問診に「最近の屋外活動・草むらとの接触歴」を加える必要性が高まる
「マダニに咬まれる」と聞くと、山登りやキャンプをイメージする人が多いかもしれません。でも実際には、もっと身近な場所——自宅の庭や、近所の畑、散歩コースの草むらでも起きています。
マダニが媒介する感染症「SFTS(重症熱性血小板減少症候群)」の今年の患者報告数は、これまでに83人。過去最多だった昨年をさらに上回るペースで増えています。発熱や消化器症状から始まり、重症化すると命に関わることもある感染症です。
看護の現場で見過ごされがちなのが、「発熱の原因を探るとき、マダニのことを思い浮かべにくい」という点です。風邪かな、夏バテかな、と考えるのが自然な流れですよね。でも在宅療養中の高齢者や、庭いじりが趣味の利用者さんは、知らないうちに草むらに触れている時間が意外と長いものです。マダニに咬まれても、痛みがほとんどないため気づかないまま数日が過ぎることも珍しくありません。
だからこそ、訪問看護や在宅ケアの問診に、ちょっとした一言を加えることが効いてきます。「最近、庭仕事や畑仕事をしましたか」「草むらに入る機会はありましたか」。この一言があるかないかで、原因不明の発熱として様子を見てしまうか、早めに医療機関につなげられるかが変わってきます。
夏はマダニも蚊も、1年でいちばん活発になる季節です。利用者さんに直接「マダニに気をつけて」と伝えるだけでなく、看護師自身が問診の引き出しに「屋外活動歴」を一つ増やしておくこと。それが、見えないリスクを早く見つける力になります。
よくある疑問
Q. この影響を最初に受けるのは誰?
A. 在宅で庭仕事やガーデニング、散歩を日課にしている高齢者・療養者です。マダニに咬まれても気づきにくく、発見が遅れがちです。
Q. 現場で今すぐできることは?
A. 発熱や倦怠感を訴える利用者への問診に「最近、草むらや畑に入りましたか」「虫刺されの跡はありませんか」という一言を加えることです。