生活

『補足給付があるから安心』とは限らない——介護施設の食費・居住費、所得区分で負担増の有無が分かれる8月改定

💡 看護への影響ポイント

2026年8月から介護保険の補足給付にかかる食費・居住費の基準費用額が引き上げられたことが看護・介護に与える影響は、低所得の利用者負担段階では負担限度額が据え置かれる一方、対象外の一般所得層では引き上げ分がそのまま自己負担増につながるため、所得区分によって実際の負担額が変わる点を踏まえた説明が窓口・相談場面で必要になるという点です。

ニュースの要約

2026年8月1日から、介護保険の補足給付(低所得者向け食費・居住費の負担軽減制度)にかかる基準費用額が見直された。食費は1日1,445円から1,545円へ100円引き上げられ、居住費も多床室等で1日60円程度引き上げられている。物価高騰による食材費・光熱費上昇への対応で、令和8年度介護報酬改定率2.03%のうち0.09%相当を占める。低所得の利用者負担段階(第1〜第3段階)では負担限度額が据え置かれる。

出典: 厚生労働省(2026-08-01の報道)元記事を見る ↗

現場に影響するルート

  1. Step 12026年8月1日から介護保険の補足給付にかかる食費・居住費の基準費用額が見直され、食費は1日1,445円から1,545円へ、居住費も多床室等で1日60円程度引き上げられた
  2. Step 2物価高騰による食材費・光熱費上昇に対応する措置で、低所得の利用者負担段階(第1〜第3段階)では負担限度額が据え置かれ増額分は介護保険の給付で吸収される一方、補足給付の対象外となる一般所得層の入所者はこの引き上げ分がそのまま自己負担増につながる
  3. Step 3『補足給付があるから食費・居住費は変わらない』という認識のまま案内すると、所得区分によって実際の負担額が異なる点を見落としかねない
  4. Final Step施設のケアマネジャー・相談員や入退院支援に関わる看護師が費用相談を受ける際は、利用者の所得区分によって負担増の有無が変わることを踏まえた説明が必要になる

『補足給付があるから、食費も居住費もこれまでと変わりませんよ』——その説明、8月からは一律には言えなくなりました。

2026年8月1日から、介護保険の補足給付(低所得者向けの食費・居住費の負担軽減制度)にかかる基準費用額が見直されました。食費は1日1,445円から1,545円へ100円引き上げられ、居住費も多床室等で1日60円程度引き上げられています。物価高騰による食材費・光熱費の上昇に対応する措置で、令和8年度介護報酬改定率プラス2.03%のうち0.09%相当がこの引き上げ分にあたります。

ここで押さえておきたいのが、影響の出方が所得区分によって分かれる点です。低所得の利用者負担段階(第1〜第3段階)では負担限度額が据え置かれ、引き上げ分は介護保険の給付で吸収されます。一方、補足給付の対象外となる一般所得層の入所者にとっては、この引き上げ分がそのまま自己負担増につながります。つまり「補足給付の対象かどうか」で、今回の改定の影響の大きさがまったく変わってくるのです。今回の見直しは介護報酬全体の改定率プラス2.03%の一部として組み込まれており、処遇改善加算の拡充分(1.95%)と合わせて理解しておくと制度全体の位置づけがつかみやすくなります。

施設のケアマネジャーや相談員、入退院支援に関わる看護師が費用について相談を受ける場面では、「前と同じです」という一律の説明では不十分になりかねません。利用者の所得区分を踏まえたうえで、実際にどれだけ負担が変わるのかを案内できるよう、手元の資料を更新しておく価値がありそうです。

よくある疑問

Q.この影響を最初に受けるのは誰?

A.介護保険施設への入所を検討する一般所得層の利用者・家族と、費用説明を担う施設の相談員・ケアマネジャーがまず関わってきます。

Q.現場で今すぐできることは?

A.今すぐ全利用者に説明する必要はありませんが、費用相談を受けた際に相手の負担段階(補足給付の対象か対象外か)を確認したうえで案内する習慣があると安心です。