サイバー攻撃は「お盆休み」に集中する——病院のシステムは大丈夫?
夏季休暇中にサイバーインシデントが増加するという調査結果が看護に与える影響は、電子カルテなど24時間止められないシステムを抱える病院が、IT担当者が手薄になる休暇シーズンにこそ攻撃リスクの高まる時期を迎えるという点です。

ニュースの要約
デジタルデータソリューションが過去3年間のフォレンジック調査の相談実績を分析した結果、不正アクセスやランサムウェアに関する相談件数が3年連続で夏季休暇中・休暇明けの8月に増加していることが判明したと発表した(2026年8月)。
現場に影響するルート
- Step 1サイバー攻撃者は、システム管理者が手薄になる夏季休暇の時期を狙って侵入・攻撃を実行する傾向が3年連続で確認された
- Step 2病院も夏季休暇でIT・情報システム部門の人員が手薄になる時期があり、電子カルテやオーダリングシステムなど24時間止められないシステムを抱えている点で他業種より被害時の影響が大きい
- Step 3実際に過去にはランサムウェア被害で電子カルテが使えなくなり、診療を一時停止した医療機関の事例もあり、システムが止まれば看護師は紙運用への切り替えや手作業での記録確認といった追加の負荷を、休暇シーズンで手薄な人員体制のまま強いられるリスクがある
- Final Step病棟の看護管理者にとっても、お盆休み前に『システムに異常があったときの報告ルート』を確認しておくことが、情報システム部門任せにできない備えになりそう
夏休みやお盆休みは、システムトラブルにとって「狙い目」の時期になっているようです。
デジタルデータソリューションが過去3年分のサイバーフォレンジック調査の相談実績を分析したところ、不正アクセスやランサムウェア感染に関する相談件数が、2023年から2025年まで3年連続で、夏季休暇中・休暇明けにあたる8月に増加していることがわかりました。7月と比べて1.2〜1.5倍の水準で推移しているといいます。攻撃者はシステム管理者や担当者が休暇で手薄になる時期を見計らって侵入し、対応体制が緩んだタイミングで攻撃を実行するケースが多いようです。
これは病院にとっても人ごとではありません。病院は電子カルテやオーダリングシステムなど、365日24時間止めるわけにいかないシステムを抱えています。しかも夏季休暇の時期は、情報システム部門の担当者も交代で休みを取ることが多く、異常の発見や初動対応が遅れやすいタイミングでもあります。実際に、過去にはランサムウェア被害で電子カルテが使用不能になり、診療を一時停止せざるを得なくなった医療機関の事例も報告されています。
こうした事態が起きると、しわ寄せは現場の看護師にも及びます。電子カルテが使えなくなれば、紙のカルテやメモでの記録・確認作業に切り替える必要が出てきますが、これは平時よりも人手が薄い休暇シーズンにこそ余計に重い負担になります。
情報システム部門だけの問題にせず、病棟の看護管理者も「お盆休み前に、システムの異常に気づいたときはどこに報告すればいいか」を一度チームで確認しておくと、いざというときの初動が変わってきそうです。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.電子カルテなど基幹システムを預かる病院の情報システム部門がまず対応を迫られますが、システムが止まった場合の現場対応は病棟の看護師にも直接及びます。
Q.現場で今すぐできることは?
A.お盆休み前に、システム異常や不審な動作を見つけたときの報告先・連絡ルートを病棟内で再確認しておくと、いざというときの初動が早まります。