企業データを外に出さないAIエージェントが登場——電子カルテの入力支援、AI化してもいい?
NTTドコモビジネスとエクサウィザーズが企業専用の環境で動くクローズドAIエージェントの提供を始めたことが看護に与える影響は、患者情報のような機密データを外部に送らずにAIを使う選択肢が現実的になり、電子カルテ入力支援など看護業務へのAI導入検討が具体化しやすくなるという点です。

ニュースの要約
NTTドコモビジネスとエクサウィザーズは2026年8月17日、企業専用の環境で動く「クローズドAIエージェント」の提供を開始したと発表した。業務データやプロンプトを外部のAIサービスに送信せず、国産LLMやオンプレミス環境でAIエージェントを運用できる。
現場に影響するルート
- Step 1NTTドコモビジネスとエクサウィザーズが、業務データを外部に送信せず社内専用環境でAIエージェントを動かせる「クローズドAIエージェント」の提供を開始した
- Step 2情報漏洩リスクを理由にAI活用に慎重だった企業でも、データを外に出さない選択肢が具体的に手に入るようになった
- Step 3患者情報という極めて機密性の高いデータを扱う病院にとっても、この「外に出さないAI」という発想は、電子カルテ入力支援や記録業務へのAI導入を検討する際の現実的な選択肢になり得る
- Final Step情報システム部門だけでなく、日々カルテ入力・記録作業を担う看護師にとっても、AIによる入力支援がどんな形で現場に入ってくるか、これから注目しておく価値がある動き
「AIを使いたいけど、患者さんの情報を外部に送るのは怖い」。そう感じて導入をためらっている医療機関、意外と多いのではないでしょうか。
NTTドコモビジネスとエクサウィザーズが、業務データを外部のAIサービスに一切送信しない「クローズドAIエージェント」の提供を始めました。国産の大規模言語モデルやオンプレミス環境を使い、契約情報や顧客データといった機密性の高い情報を、社内の専用環境の中だけで扱えるようにする仕組みです。
これまで「AIエージェント」と聞くと、クラウド上のサービスに情報を預ける前提で考えがちでした。でも実は、データを外に出さずに使えるタイプも本格的に選べる時代に入ってきています。この違い、意外と知らない人も多いはずです。
病院が扱う患者情報は、企業の機密情報以上にセンシティブなデータです。同意なしでの外部送信は許されませんし、情報ガバナンスの観点からもハードルが高いのが実情でした。だからこそ、「外に出さないAI」という選択肢が広がることは、電子カルテの入力支援や看護記録の要約といった、これまで慎重にならざるを得なかった業務へのAI導入を、現実的に検討できる材料が一つ増えたと言えます。
もちろん、明日からすぐに病棟の記録業務がAI化されるわけではありません。ただ、情報システム部門が「うちでもAIエージェントを入れられないか」と考え始めたとき、看護師の日々の記録作業のやり方も、少しずつ変わっていく可能性があります。自分の書いているカルテ入力が将来どう変わりうるか、頭の片隅に置いておくといいかもしれません。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.病院の情報システム部門と、日々の記録業務を担う看護師が、AI導入の検討が具体化していく中でまず関わってくる立場です。
Q.現場で今すぐできることは?
A.今すぐ導入が始まるわけではありませんが、「データを外に出さないAI」という選択肢があることを知っておくと、将来カルテ入力支援ツールの話が出たときに判断材料になります。