下水道使用料、10月から平均22.6%引き上げへ——29年ぶりの改定が意味すること
札幌市が下水道使用料を2026年10月から平均22.6%改定し約30年ぶりの値上げとなることが看護に与える影響は、病院・介護施設の光熱水道費という「見えにくい固定費」が押し上げられ、経営体力の乏しい施設ほど設備更新や人員配置の判断を先送りしやすくなるという点です。

ニュースの要約
札幌市は2026年10月から下水道使用料を平均22.6%改定すると発表した。1997年以来約29年間据え置いてきた料金の見直しで、維持管理費が直近10年間で33%増加したことなどが背景。改定後は経費回収率100%の達成を目指す。
現場に影響するルート
- Step 1札幌市が2026年10月から下水道使用料を平均22.6%改定すると発表、1997年以来約29年間据え置いてきた料金の本格的な見直しとなる
- Step 2背景には維持管理費の直近10年間での33%増加があり、老朽化した下水道インフラを維持するための構造的なコスト増が理由とされている
- Step 3病院・介護施設にとって水道光熱費は日々の運営に欠かせない固定費であり、こうした自治体インフラ料金の改定は経営を静かに圧迫する要因になる
- Final Step経営体力の乏しい施設ほど、こうした固定費の上昇分を人員配置や設備更新の判断先送りで吸収しようとする可能性があり、現場のしわ寄せにつながりかねない
『下水道料金なんて、意識したことがなかった』——そんな固定費が、静かに重くなろうとしています。
札幌市は、2026年10月から下水道使用料を平均22.6%改定すると発表しました。1997年以来、約29年間にわたって据え置かれてきた料金の本格的な見直しです。背景には、維持管理費が直近10年間で33%も増加したという構造的な事情があります。老朽化したインフラを安全に維持し続けるためには、収支の均衡が避けられないというわけです。
病院や介護施設にとって、水道光熱費は日々の診療・ケアを支える「見えにくい固定費」のひとつです。診療報酬や介護報酬のように大きく報道されるわけではありませんが、こうした自治体インフラ料金の改定は、経営を静かに圧迫していきます。経営体力の乏しい施設ほど、この上昇分を人員配置や老朽設備の更新判断の先送りで吸収しようとしがちで、結果的に現場にしわ寄せが及ぶ可能性も否定できません。
札幌市は今回の改定にあたり「経費回収率100%」の達成を目標に掲げており、令和8年度から11年度までの4年間で約42億円の収入増を見込んでいます。同様に老朽化したインフラを抱える自治体は全国に少なくなく、他の地域でも今後、同じ理屈での料金改定が続く可能性は十分にあります。改定日以降の使用分から新料金が適用されるため、検針のタイミング次第では今年度中に請求書へ反映される施設も出てきます。目に見えにくい固定費だからこそ、施設運営に携わる立場からは意識しておきたい変化です。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.札幌市内で病院・介護施設・訪問看護ステーションを運営する事業者と、その経営を管理する事務担当者がまず関わってきます。
Q.現場で今すぐできることは?
A.今すぐ対応が必要なわけではありませんが、自施設の水道光熱費が今後どの程度増えるか、10月の改定を機に一度試算しておくと安心です。