医療的ケア児支援法が改正——『18歳の壁』撤廃、修学旅行の付き添いにも条文の後ろ盾
医療的ケア児支援法の改正法が2026年7月に成立し2027年4月に施行されることが看護・教育現場に与える影響は、支援対象がこれまでの18歳未満から医療的ケアが必要な大人・重症心身障害者にも拡大され、修学旅行等の学校行事への参加支援や喀痰吸引等ができる介護従事者の配置も条文に明記されるため、学校・施設側の受け入れ体制の見直しが具体的に求められるようになるという点です。

ニュースの要約
医療的ケア児支援法の改正法が2026年7月24日に成立、7月31日に公布された。施行日は2027年4月1日。支援対象がこれまでの『医療的ケア児』(18歳未満)から、大人になっても日常的に医療的ケアが必要な人や重症心身障害者にも拡大される。学校に関する規定も改正され、授業だけでなく修学旅行等の学校行事に参加するために必要な支援が明文化され、看護師等に加え喀痰吸引等を行える介護従事者の配置も条文に加わった。
現場に影響するルート
- Step 1医療的ケア児支援法の改正法が2026年7月24日に成立、7月31日に公布され、2027年4月1日に施行される。支援対象がこれまでの『医療的ケア児』(18歳未満)から、大人になっても日常的に医療的ケアが必要な人や重症心身障害者にも拡大される『18歳の壁』の撤廃が最大の柱となっている
- Step 2学校に関する規定も改正され、これまで『授業に出席』を中心とした一般的な書き方だったところに、修学旅行等の学校行事に参加するために必要な支援が新たに明文化された
- Step 3あわせて、看護師等だけでなく喀痰吸引等を行える介護従事者の配置も条文に加わり、対象となる学校の範囲も高等専門学校(1〜3学年)や専修学校の高等課程にまで広がった
- Final Step施行はまだ2027年4月からだが、学校・施設側は修学旅行等の行事参加支援や人員配置の見直しについて、この改正内容を踏まえた受け入れ体制の検討を今のうちから始めておく価値がある
『18歳になったら、この支援はどうなるんだろう』——そんな家族の長年の不安に、法律が一歩踏み込みました。
医療的ケア児支援法の改正法が2026年7月24日に成立し、7月31日に公布されました。施行は2027年4月1日です。最大の柱は「18歳の壁」の撤廃です。これまでこの法律が支援対象としてきたのは、原則18歳未満の「医療的ケア児」でしたが、改正後は大人になっても日常的に医療的ケアが必要な人や、重度の知的障害と重度の肢体不自由が重複する重症心身障害者にも対象が広がります。
学校に関する規定も変わります。これまでは「授業に出席」を中心とした一般的な書き方にとどまっていましたが、改正後の条文には修学旅行などの学校行事に参加するために必要な支援が新たに明記されました。あわせて、看護師等だけでなく喀痰吸引等を行える介護従事者の配置も条文に加わり、対象となる学校の範囲も高等専門学校(1〜3学年)や専修学校の高等課程にまで広がっています。基本理念にも「18歳に達した後等も切れ目なく適切な保健医療サービス及び福祉サービスを受けながら希望する地域で暮らせるようにする」という文言が加わり、本人・家族の希望を出発点に置く姿勢が明確になりました。
施行はまだ2027年4月からですが、学校や施設側にとっては準備期間が実質的に始まったともいえます。修学旅行等の行事参加支援や人員配置をどう見直すか、この改正内容を踏まえて今のうちから検討を始めておくことが、施行時の混乱を防ぐことにつながりそうです。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.医療的ケア児とその家族、そして学校で受け入れ体制を検討する教職員・配置される看護師や介護従事者がまず関わってきます。
Q.現場で今すぐできることは?
A.施行は2027年4月からのため今すぐの対応は不要ですが、修学旅行等の行事参加支援がどう変わるか、学校側の担当者と早めに情報共有しておくと施行時の混乱を防げます。