消費意欲指数45.7点、過去5年で最低——貯蓄は過去最高なのに、使わない防衛心理は在宅療養家庭にも及ぶ?
博報堂生活総合研究所の調査で2026年9月の消費意欲指数が45.7点と過去5年間の同月で最低水準になった一方、二人以上世帯の平均貯蓄額が過去最高を記録している逆行現象が看護・介護に与える影響は、お金に余裕があっても物価高への不安から支出を抑える防衛的な消費心理が広がっているため、在宅療養家庭でも自費の介護・生活支援サービスが真っ先に見直しの対象になりうるという点です。

ニュースの要約
博報堂生活総合研究所が2026年8月28日に発表した「来月の消費予報」によると、2026年9月の消費意欲指数は45.7点で前月比3.4pt低下、過去5年間の同月で最低水準となった。一方で二人以上世帯の平均貯蓄額は2,059万円と過去最高を記録しており、消費マインドの冷え込みと貯蓄額の増加という一見矛盾する動きが同時に進んでいる。
現場に影響するルート
- Step 1博報堂生活総合研究所の調査で2026年9月の消費意欲指数が45.7点となり過去5年間の同月で最低水準を記録した一方、二人以上世帯の平均貯蓄額は2,059万円と過去最高を更新している
- Step 2自由回答では『物価高・値上げ・円安』への懸念に言及した回答数が前年を上回る水準で推移しており、お金がないから使わないのではなく、先行き不安から使わずに貯め込む防衛的な消費行動が広がっていることがうかがえる
- Step 3『今後の出費予定のために我慢』との回答が前年同月134件から163件に増えており、この防衛心理は必需品以外の支出、特に自費で選べるサービスから真っ先に絞られやすい
- Final Step在宅療養家庭でも、経済的に余裕がないわけではなくても自費の介護・生活支援サービス(配食のグレードアップ・自費ショートステイの延長等)が控えられる可能性があり、利用者・家族の様子から早めにサインを読み取る視点が必要になる
『お金がないから使わない』のではなく、『お金があっても使わない』——そんな心理が今、広がっているようです。
博報堂生活総合研究所が2026年8月28日に発表した「来月の消費予報」によると、2026年9月の消費意欲指数は45.7点。前月比3.4ポイントの低下で、過去5年間の同月では最も低い水準になりました。一方で、日本銀行や総務省統計局のデータを見ると、二人以上世帯の平均貯蓄額は2,059万円と過去最高を記録しています。財布のヒモは固く締まっているのに、貯め込まれるお金は増え続けている——一見矛盾した現象です。
自由回答を見ると、その理由がうかがえます。「物価高・値上げ・円安」への懸念に触れた回答は前年を上回る水準で推移し、「今後の出費予定のために我慢」との回答も134件から163件に増加。生活が苦しいというより、先行きへの漠然とした不安から、必需品以外の支出を自主的に絞り込む防衛的な心理が広がっているようです。
こうした防衛心理は、真っ先に「削れる支出」から表れやすいものです。在宅療養家庭でも、自費の配食サービスをグレードダウンしたり、自費でのショートステイ延長を見送ったりする動きが静かに進んでいるかもしれません。「今月(8月)までに多く使ったのでセーブ」という回答も8月の44件から9月は114件へと約2.6倍に増えており、季節的な出費疲れだけでは説明しきれない広がりを見せています。経済的に困窮しているわけではないからこそ気づきにくく、利用者・家族の何気ない一言から変化を読み取る視点が、これまで以上に大切になりそうです。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.自費サービスを利用するかどうか迷っている在宅療養家庭と、その利用状況を日々見ている訪問看護師・介護職員がまず関わってきます。
Q.現場で今すぐできることは?
A.今すぐ利用状況を確認する必要はありませんが、家族が『今回は見送ります』と言う場面が増えていないか、さりげなく気に留めておくと変化に気づきやすくなります。