社会

改正個人情報保護法が成立——病院は「学術研究機関」として扱われるって知ってた?

💡 看護への影響ポイント

改正個人情報保護法の成立が看護に与える影響は、大学だけでなく病院も学術研究機関として法律上明示されたことで、臨床研究における患者データの取扱いと同意手続きのあり方を、現場が改めて整理する必要が出てくるという点です。

ニュースの要約

改正個人情報保護法が2026年7月10日、参院本会議で可決・成立した。AI開発や統計作成に個人情報を利用する場合の同意取得義務を緩和する一方、顔特徴データの規律新設や課徴金制度の導入で事後規制を強化した。学術研究の例外規定における「学術研究機関等」には、病院など医療提供を目的とする機関も含まれることが明示された。

出典: 日本経済新聞(2026-07-10の報道)元記事を見る ↗

現場に影響するルート

  1. Step 12026年7月10日、改正個人情報保護法が成立。AI開発・統計作成向けの個人情報利用について同意取得義務を緩和する一方、初の課徴金制度を導入して事後規制を強化した。あわせて、学術研究の例外規定の対象となる「学術研究機関等」に、病院など医療提供を目的とする機関・団体が含まれることが法律上明示された
  2. Step 2これまで病院での臨床研究は、学術研究の例外規定を使えるかどうかが曖昧な部分を残していたが、法律上明確に病院自体が学術研究機関として扱われることになった
  3. Step 3病院の臨床研究部門・診療情報管理部門は、患者データを研究に用いる際の同意取得手続きについて、これまでより柔軟な運用ができる場面が広がる一方、どこまでが『学術研究』目的にあたるかの線引きを、これまで以上に明確にしておく必要が出てくる
  4. Final Step看護師が研究協力への説明やインフォームドコンセントに関わる場面では、法改正を踏まえた説明内容のアップデートが必要になっていきそうだ

「病院は学術研究機関である」。そう法律に書かれていると聞いたら、少し意外に感じませんか。

2026年7月10日、改正個人情報保護法が参院本会議で可決・成立しました。AI開発や統計作成のために個人情報を利用する場合の同意取得義務を緩和する一方、顔特徴データの取扱いに関する規律を新設し、初の課徴金制度を導入して事後規制を強化する内容です。そしてこの改正法では、学術研究における同意取得の例外規定が適用される「学術研究機関等」に、大学だけでなく病院など医療提供を目的とする機関・団体が含まれることが、法律上はっきりと明示されました。

これまで病院で行われる臨床研究は、大学との共同研究という形を取ることが多く、病院単独で学術研究の例外規定を使えるのかどうか、曖昧な部分が残っていました。今回の改正で、病院そのものが学術研究機関として法律に位置づけられたことは、臨床研究の現場にとって地味に大きな変化です。

病院の臨床研究部門や診療情報管理部門は、患者データを研究に用いる際の同意取得手続きについて、これまでより柔軟に対応できる場面が広がる一方、「どこからが学術研究目的にあたるのか」という線引きを、これまで以上に明確にしておく必要が出てきます。

看護師にとっても無関係な話ではありません。研究協力についての説明やインフォームドコンセントに関わる場面で、この法改正の内容を踏まえた説明のアップデートが求められる日が、そう遠くないうちにやってきそうです。

よくある疑問

Q.この影響を最初に受けるのは誰?

A.病院の臨床研究部門・診療情報管理部門が、患者データの取扱いルールの見直しを最初に検討する立場になります。

Q.現場で今すぐできることは?

A.研究協力の説明をする際は、これまで通り丁寧な同意取得を基本にしつつ、法改正の内容が院内の研究倫理指針にどう反映されるか、担当部署に確認しておくと安心です。