社会

体験活動0回の小学生、低所得世帯で4人に1人——物価高が広げる『見えない格差』

💡 看護への影響ポイント

チャンス・フォー・チルドレンの全国調査で世帯年収300万円未満の小学生の約25%が直近1年間に体験活動へ一度も参加していないと判明したことが看護に与える影響は、物価高で低所得世帯ほど教育・体験活動への支出を切り詰めている実態があり、学校や地域で子どもと接する看護師・養護教諭が家庭の経済状況を子どもの発達機会の格差につながる『見えない要因』として意識する視点が求められるという点です。

ニュースの要約

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンが全国の小中高生の保護者7,374人を対象に実施した調査結果を発表した。世帯年収300万円未満の小学生の約25%(4人に1人)が直近1年間に学校外の体験活動へ一度も参加しておらず、これは年収600万円以上の世帯(8.8%)の約2.8倍だった。物価高で教育支出を減らした世帯の割合にも世帯年収による約2倍の差が見られた。

出典: 公益社団法人チャンス・フォー・チルドレン(PR TIMES)(2026-08-26の報道)元記事を見る ↗

現場に影響するルート

  1. Step 1チャンス・フォー・チルドレンの全国調査で、世帯年収300万円未満の小学生の約25%(4人に1人)が直近1年間に学校外の体験活動へ一度も参加していないと判明、年収600万円以上の世帯(8.8%)の約2.8倍だった
  2. Step 2物価高で学校外の教育支出を減らした世帯の割合にも世帯年収による約2倍の差があり、低所得世帯が支出を減らした理由の7割以上は『食料品・日用品の価格上昇』だった
  3. Step 3高校受験生(中3)の学習塾・家庭教師等への参加率も年収300万円未満36.8%・600万円以上70.9%と大きな開きがあり、子どもの現実的な進路として『4年制大学以上』を考える割合にも約2倍の差がある
  4. Final Stepこうした体験・学習機会の格差は成績や進路だけでなく、運動・社会性・生活リズムなど子どもの心身の発達機会の格差にもつながりうるため、学校や地域で子どもと接する看護師・養護教諭が家庭の経済状況を『見えない要因』として意識する視点が求められる

『うちの子、習い事も旅行も一度もしたことがない』——そんな家庭が、思っている以上に多いのかもしれません。

公益社団法人チャンス・フォー・チルドレンが全国の小中高生の保護者7,374人を対象に実施した調査結果を発表しました。世帯年収300万円未満の小学生の約25%、つまり4人に1人が、直近1年間に学校外の体験活動(スポーツ・文化芸術の習い事、キャンプ、旅行、地域のお祭りなど)へ一度も参加していないことがわかりました。これは年収600万円以上の世帯(8.8%)の約2.8倍にあたります。物価高で教育支出を減らした世帯の割合にも、世帯年収による約2倍の差がありました。低所得世帯が支出を減らした理由の7割以上は『食料品・日用品の価格上昇』で、教育や体験より生活そのものが優先されている実情が浮かびます。

高校受験生(中3)の学習塾・家庭教師等への参加率も、年収300万円未満で36.8%、600万円以上で70.9%と大きな開きがあります。子どもの現実的な進路として『4年制大学以上』を考える保護者の割合にも約2倍の差があり、進路選択の理由に『家庭に経済的な余裕がないから』を挙げた割合は、低所得世帯で高所得世帯の4倍以上にのぼりました。

こうした体験・学習機会の差は、成績や進路の違いだけにとどまりません。運動や社会性、生活リズムといった子どもの心身の発達機会そのものに影響しうるものです。学校や地域で子どもと接する養護教諭・訪問看護師にとって、目の前の子どもの元気のなさや生活リズムの乱れの背景に、こうした『見えない格差』がありうると意識しておく価値がありそうです。

よくある疑問

Q.この影響を最初に受けるのは誰?

A.体験活動や学習活動への参加機会が少ない低所得世帯の子どもたちと、学校や地域で子どもの様子を日常的に見ている養護教諭・訪問看護師がまず関わってきます。

Q.現場で今すぐできることは?

A.今すぐ個別の家庭に踏み込む必要はありませんが、子どもの元気のなさや生活リズムの乱れの背景に経済的な事情がありうると知っておくだけで、気づきの視点が一つ増えます。