「介護・看護のため」働けない人が16万人——その家族、訪問看護師は気づけていますか?
総務省が2026年8月10日に発表した労働力調査(詳細集計)で、就業を希望しながら『介護・看護のため』に求職活動をしていない人が16万人にのぼることが分かったことが看護に与える影響は、家族の介護・看護を担う人が自分自身の就業機会を諦めている実態が公的統計で裏付けられ、訪問看護師が患者本人だけでなく家族介護者の就業・生活課題にも目を向ける役割を担う重要性が増すという点です。

ニュースの要約
総務省は2026年8月10日、労働力調査(詳細集計)2026年4〜6月期平均を発表した。非労働力人口のうち、就業を希望しながら求職活動をしていない理由を『介護・看護のため』と答えた人は16万人(男性5万人・女性11万人)だった。
現場に影響するルート
- Step 1総務省が2026年8月10日発表した労働力調査(詳細集計、4〜6月期平均)で、就業を希望しながら『介護・看護のため』求職活動をしていない人が16万人にのぼることが分かった
- Step 2家族の介護・看護を担う人ほど、自分自身の就業機会を諦めざるを得ない構造が、公的統計として改めて裏付けられた
- Step 3こうした家族介護者は、看護師が病院や在宅で日々接する『患者のご家族』そのものでもある
- Final Step訪問看護師・退院支援担当者が、家族の介護負担が就業継続を妨げていないかを意識し、レスパイトケアや地域の介護サービス紹介につなげる役割が、これまで以上に重要になりそう
「その人自身も、支えを必要としているかもしれません」——看護の現場でよく語られる視点ですが、今回の統計はそれを数字で裏付けています。
総務省は2026年8月10日、労働力調査(詳細集計)2026年4〜6月期平均を発表しました。この調査では、働いていない人(非労働力人口)のうち、就業を希望しながら求職活動をしていない理由も調べています。その中で「介護・看護のため」と答えた人は16万人(男性5万人・女性11万人)にのぼりました。
働きたい気持ちがあっても、家族の介護や看護を担っているために、仕事を探すこと自体を諦めている人が一定数存在する——これは決して珍しい話ではありませんが、公的統計として改めて数字で示されると、その規模の大きさに気づかされます。
ここで見過ごせないのは、こうした家族介護者は、看護師が病院や在宅の現場で日々接している「患者さんのご家族」そのものだという点です。看護師の視線はどうしても患者さん本人に向きがちですが、その隣で介護・看護を担いながら自分の仕事を諦めているご家族がいるかもしれません。
訪問看護師や退院支援を担当するスタッフにとって、患者さんのケアだけでなく、その介護を支えるご家族の就業状況や生活の負担にも目を向けることが、これまで以上に大切になりそうです。「ご自身の仕事や生活は大丈夫ですか」という一言が、レスパイトケアや地域の相談窓口へつながる最初の一歩になるかもしれません。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.家族の介護・看護のために仕事を辞めた、あるいは求職活動を控えている当事者と、その様子を在宅・病院で日常的に見ている訪問看護師・退院支援担当者が、まず関わりのある立場です。
Q.現場で今すぐできることは?
A.患者さんのご家族と接する際に『ご自身の仕事や生活は大丈夫ですか』とさりげなく聞いてみると、介護離職のリスクに早めに気づき、レスパイトケアや地域の相談窓口につなげやすくなります。