経済

実質賃金6カ月連続プラス、名目賃金は34年ぶりの伸び——看護師の給与、この流れに乗れているか

💡 看護への影響ポイント

厚生労働省の毎月勤労統計調査で6月の実質賃金が前年同月比1.6%増と6カ月連続プラスになり、名目賃金(現金給与総額)は3.4%増と5カ月連続で3%台という34年3カ月ぶりの高水準を記録したことが看護に与える影響は、一般労働市場で高い賃上げが続くなか看護職の給与がこの流れに見合っているか、採用市場での立ち位置を確認する材料になるという点です。

ニュースの要約

厚生労働省が発表した6月の毎月勤労統計調査(速報)によると、物価変動を除いた実質賃金は前年同月比1.6%増で6カ月連続プラス、6カ月以上の増加が続くのは2021年以来。名目賃金にあたる現金給与総額は53万1,677円で3.4%増、5カ月連続で3%以上の伸びとなるのは1992年3月以来34年3カ月ぶり。

出典: 東京新聞デジタル(共同通信)(2026-08-05の報道)元記事を見る ↗

現場に影響するルート

  1. Step 1厚生労働省の毎月勤労統計調査で、6月の実質賃金が前年同月比1.6%増となり6カ月連続でプラス、6カ月以上の増加が続くのは2021年以来と判明した
  2. Step 2名目賃金にあたる現金給与総額は53万1,677円で3.4%増、5カ月連続で3%以上の伸びとなるのは1992年3月以来34年3カ月ぶりの高水準だった
  3. Step 3長らく『物価は上がるが賃金は上がらない』状態が続いてきた日本経済で、賃金の伸びが物価上昇を上回る構造への転換が起きつつある
  4. Final Step一般労働市場でこれだけの賃上げが続くなか、看護職の給与がこの流れに見合っているかどうかは、採用競争や離職防止の観点から現場・管理者双方が意識しておきたい視点になる

『物価は上がるのに、給料は上がらない』——そんな長年の実感が、静かに変わり始めているようです。

厚生労働省の毎月勤労統計調査(速報)によると、6月の実質賃金は前年同月比1.6%増で6カ月連続のプラスとなりました。6カ月以上の増加が続くのは2021年以来のことです。名目賃金にあたる現金給与総額は53万1,677円で3.4%増、5カ月連続で3%以上の伸びとなるのは1992年3月以来、実に34年3カ月ぶりの高水準だといいます。基本給にあたる所定内給与も伸び、夏の賞与など特別に支払われた給与も好調な企業業績を背景に増えました。

長らく『物価は上がるが賃金は上がらない』状態が続いてきた日本経済で、賃金の伸びが物価上昇を上回る構造への転換が起きつつあります。もっとも、厚労省の担当者は「食品の値上げが予想されており、懸念材料になりそうだ」とも述べており、中東情勢の悪化に伴う原油高でコストが上昇し、価格転嫁が進めばこの流れが続くとは限りません。

それでも、一般労働市場でこれだけの賃上げが続いているという事実は、看護職にとっても無関係ではないはずです。他業種の賃上げペースが加速すれば、看護師資格を活かしつつ他分野へ転職する動きや、逆に一般企業から医療・介護分野への人材流入の勢いにも影響が及びます。自院の昇給幅がこの流れに見合っているかどうかを確認しておくことは、採用競争や離職防止を考えるうえで、決して大げさな話ではありません。

よくある疑問

Q.この影響を最初に受けるのは誰?

A.病院・介護施設の給与体系を検討する経営層・人事担当者と、他業種への転職も視野に入れている看護師本人がまず関わってきます。

Q.現場で今すぐできることは?

A.今すぐ給与を見直す必要はありませんが、一般労働市場の賃上げペースと自院の昇給幅を一度比較しておくと、採用や定着への影響を早めに把握できます。