震度7・M9.9の『誤報』、取り消し報でもスマホが爆音——在宅の利用者さんは大丈夫でしたか
気象庁が緊急地震速報(警報)を過大に誤発表し8分後に取り消し報を出したこと(運用開始以来初)が看護に与える影響は、取り消し報でもスマートフォンの警報音が鳴り多くの人が困惑したという事実を踏まえ、在宅の高齢患者が予期せぬ大音量に驚いて転倒・体調変化を起こしていないか、訪問看護師が次の訪問時にさりげなく確認する価値があるという点です。

ニュースの要約
気象庁は2026年10月16日、同日昼に北海道から中部地方にかけて発表した緊急地震速報(警報)が、実際にはマグニチュード6.9・最大震度1程度の地震に対し最大M9.9・最大予測震度7程度と過大に推定したものだったとして謝罪し、発表から8分後(2007年の運用開始以来初)に取り消し報を出した。取り消し報でも多くのスマートフォンで警報音が鳴り、SNSでは困惑や改善を求める声が相次いだ。
現場に影響するルート
- Step 1気象庁は10月16日12時40分、カムチャツカ半島付近を震源とする地震(実際はM6.9・函館市で震度1)について、震源を誤判定しM9.9・最大予測震度7程度と過大に推定した緊急地震速報(警報)を北海道から中部地方にかけて発表し、8分後の12時48分に手動で取り消し報を出した。運用開始(2007年)以来、警報の取り消し報は初めてだった
- Step 2取り消し報の際にも多くの人のスマートフォンで最初の警報と同様の大音量のアラーム音が鳴り、SNSでは『不意の爆音が重なってストレス』『通知設定をオフにしたくなる』という声が相次いだ。気象庁自身も、こうした体験が繰り返されると本当の災害時に通知を切ってしまう人が増えかねないと懸念を示している
- Step 3在宅の高齢患者や施設入居者は、予期せぬ大音量の警報が立て続けに鳴ることに驚き、動悸や不安、場合によっては慌てて動いた拍子の転倒につながるリスクがある。認知症のある利用者では、警報の意味がわからず混乱するケースも考えられる
- Final Step訪問看護師・施設職員は、次の訪問時に『16日の地震速報・取り消し報で驚いた様子がなかったか、体調に変化はなかったか』をさりげなく確認するとともに、警報が鳴ったときの落ち着いた対応の仕方を日頃から伝えておく価値がある
「さっきの地震速報、ものすごい音だったけど大丈夫でしたか」——次の訪問で、そんな一言を交わすことになるかもしれません。
気象庁は2026年10月16日、同日昼に北海道から中部地方にかけて発表した緊急地震速報(警報)について記者会見を開き、国民に謝罪しました。12時38分ごろ発生したカムチャツカ半島付近の地震は、実際にはマグニチュード6.9・震源の深さ約160km、北海道函館市で震度1を観測する程度のものでした。ところが気象庁のシステムは震源を千島列島と誤判定し、マグニチュードを最大9.9、最大予測震度を7程度と過大に推定。これにより12時40分、広範囲に緊急地震速報(警報)が発表されました。
実際の揺れが軽微であることが確認され、気象庁は発表からわずか8分後の12時48分、手動で取り消し報を出しました。緊急地震速報の警報に対する取り消し報が出されたのは、2007年の運用開始以来初めてのことです。原因は、日本から非常に遠い震源の地震に国内用の計算式を適用してしまったことや、遠方の観測点をマグニチュード計算から除外する不具合抑制機能が正常に動作していなかったことなどが重なったためだと、気象庁は同日中に明らかにしました。
注目したいのは、取り消し報を発表した際にも、最初の警報と同じように多くのスマートフォンで大音量のアラーム音が鳴ったことです。SNSでは「不意の爆音が立て続けに鳴って非常にストレス」「取り消しの通知は音を変えるか消してほしい」といった声が相次ぎました。気象庁自身も、こうした体験が繰り返されると、多くの人が緊急地震速報の通知設定自体をオフにしてしまい、本当の災害時に安全確保が遅れる懸念があることを認めています。
在宅で療養している高齢の利用者さんや施設の入居者さんにとっても、これは他人事ではありません。予期せぬ大音量の警報が立て続けに鳴れば、驚いて動悸がしたり、慌てて動いた拍子に転倒したりするリスクがあります。認知症のある方であれば、警報の意味が分からず混乱してしまうことも考えられます。
今すぐ特別な対応が必要なわけではありません。ただ、次の訪問・訪室の際に「16日の地震速報・取り消し報で驚いた様子がなかったか」「体調に変化はないか」をさりげなく確認し、警報が鳴ったときにどう落ち着いて行動するかを日頃から伝えておくと、安心材料になりそうです。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.北海道から中部地方にかけて、今回の緊急地震速報・取り消し報を受け取った在宅の高齢患者さんや施設入居者、特に認知症のある方がまず関わってきます。
Q.現場で今すぐできることは?
A.今すぐ特別な対応は必要ありませんが、次の訪問・訪室時に『16日の地震速報で驚いた様子がなかったか』をさりげなく尋ね、体調に変化がないか確認しておくと安心材料になります。