技能実習生・特定技能外国人の受入先、7割超で労基法違反——介護施設も無縁ではない理由
厚生労働省が2026年9月15日に公表した令和7年の監督指導状況で技能実習生・特定技能外国人を受け入れる事業場13,148カ所のうち9,619カ所(73.2%)で労働基準関係法令違反が認められ割増賃金の未払い等が上位に入ったことが看護・介護に与える影響は、介護は特定技能の受け入れ対象分野の一つであるため、外国人材を受け入れている介護施設・訪問看護ステーションでも同種の労務管理の基本を再点検する機会になるという点です。

ニュースの要約
厚生労働省は2026年9月15日、全国の労働基準監督署等が令和7年に外国人技能実習生・特定技能外国人を使用する事業場に対して行った監督指導・送検等の状況を公表した。監督指導を実施した13,148事業場のうち9,619事業場(73.2%)で労働基準関係法令違反が認められ、重大・悪質な違反による送検は26件だった。
現場に影響するルート
- Step 1厚労省が2026年9月15日、令和7年に技能実習生・特定技能外国人を使用する事業場へ行った監督指導の状況を公表し、13,148事業場のうち9,619事業場(73.2%)で労働基準関係法令違反が認められ、送検も26件あった
- Step 2違反事項は多い順に、使用する機械等の安全基準(22.8%)、健康診断結果についての医師等からの意見聴取(15.7%)、割増賃金の支払(15.6%)だった
- Step 3介護は技能実習・特定技能の受け入れ対象分野の一つであり、こうした事業場全体への監督指導の枠組みの中に介護施設・訪問看護ステーションも含まれている
- Final Step外国人材を受け入れている現場では、健康診断後の意見聴取や残業代の計算など、日本人スタッフにも共通する労務管理の基本を今回の公表を機に再点検する価値がある
「うちは大丈夫」と思っていた労務管理、案外あやういかもしれません。
厚生労働省は2026年9月15日、全国の労働基準監督署等が令和7年に外国人技能実習生・特定技能外国人を使用する事業場に対して行った監督指導や送検等の状況を公表しました。監督指導を実施した13,148事業場のうち9,619事業場、実に73.2%で労働基準関係法令違反が認められ、重大・悪質な違反により送検されたのは26件にのぼります。
違反事項を多い順に見ると、使用する機械等の安全基準が22.8%、健康診断結果についての医師等からの意見聴取が15.7%、割増賃金の支払が15.6%と続きます。特別な悪意がなくても見落としやすい、事務手続き寄りの項目が上位に並んでいるのが印象的です。重大・悪質な違反による送検は26件と、監督指導を受けた事業場全体からすればごく一部ですが、違反率そのものが7割を超えているという水準は軽視できません。
介護は特定技能の受け入れ対象分野の一つであり、こうした事業場全体への監督指導の枠組みの中に介護施設や訪問看護ステーションも含まれています。外国人材を受け入れている現場にとって、これは決して遠い話ではありません。健康診断のあとに医師等の意見をきちんと聴取できているか、残業代の計算が最新の割増率に沿っているか——外国人スタッフに限らず日本人スタッフにも共通する労務管理の基本を、この公表を機に一度点検してみる価値がありそうです。ルールを整えること自体が、受け入れる側にも働く側にも安心につながります。
よくある疑問
Q.この影響を最初に受けるのは誰?
A.技能実習生・特定技能の外国人スタッフを受け入れている介護施設・訪問看護ステーションの管理者がまず関わってきます。
Q.現場で今すぐできることは?
A.今すぐ監査を受ける必要はありませんが、健康診断後に医師等の意見を聴取できているか、残業代の計算が最新の割増率で行われているかを一度確認しておくと安心材料になります。